墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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中秣塚(なかまきづか)古墳 山梨県甲斐市下今井

前回のつづき。

わに塚を訪ねた後は、南東へ国道20号を下り、釜無川左岸の台地上にある中秣塚(なかまきづか)古墳を訪ねた。

 

赤坂台総合公園駐車場の東隣、「誓いの丘イストアール」という結婚式場の前に墳丘が残っていた。

 

上記の写真は下記の左端の道路から撮ったもの。右の結婚式場とは生け垣で隔てられている。

 

大きなかまくらのような墳丘。

 

詳しい説明板があった。

中秣塚古墳(なかまきづかこふん)

中秣塚古墳は、今から1300年ほど前に造られたと推定され、この周辺に30基ほど分布していたとされる赤坂台古墳群のうちの一つです。この古墳の石室形態は横穴式石室の円墳です。
平成6年から8年に竜王町教育委員会によって発掘調査が実施され、石室の天井石・側壁の一部がなくなっているほかは保存状態が良好であることが判明しました。
また発掘調査では石室内部から直刀(かたな)、刀子(小さいかたな)、鉄鏃(矢じり)、金環(耳飾り)、ガラス玉(首や腕の飾り)が発見され、前庭部(石室入口部分)から須恵器(高温で焼かれた土器)や土師器(低温で焼かれた土器)などの焼物が発見されています。
このような良好な状態で現存する古墳は山梨県内でもめずらしいことから、平成8年11月7日に県指定文化財(史跡)に指定され、保存・活用されていくこととなってものです。
この古墳の現在の姿は、発掘調査の結果や付近に残っている古墳を参考にし、もともと使われていた石材を十分活かしながら、欠損箇所を補い復元したものです。

時代:7世紀前半(古墳時代)
墳形:円墳 石室形態:横穴式石室
規模
直径14m、高さ3.3m(調査時2.3m)、石室全長8.5m、石室高1.3~1.8m(調査時1.3m)、玄室全長4.5m、玄室幅1.2~1.6m


「中秣(なかまき)」の由来は、昔、この付近は馬の飼料にする秣(まぐさ)の草刈場であったので名付けられたと考えられます。この古墳の名称は埋葬された人が不明であったので、小字名にもなっている中秣を入れ、中秣塚古墳と呼ぶこととしました。

右下の地図は「赤坂台古墳群分布図」で、計19基、現存する4基の位置も記されていた。別の機会に再訪したい。

 

甲斐市のサイトによると約30基の古墳があったとのこと。

http://www.city.kai.yamanashi.jp/docs/2013110701000/

 

南東方向に開口する石室。

 

平たい面を室内側に向け、中々大きな石が積まれている。

 

奥壁は大きな一枚岩だが、昇寛さんのサイトによればこれは復元。

 http://sgkohun.world.coocan.jp/archive/index.php/kai_nakamaki/

 

開口部の近くに方位盤が置かれていた。 

 

開口部の前から南側の眺め。道路の先が赤坂台総合公園。

 

駐車場から地下通路を抜けて芝生の広場へ行ってみた。

 

ズームすると古墳の開口部。

 

公園には展望台があった。

 

が、なんと月曜日は休館・・・

 

壁には、くっきり富士山が見える写真が掲示されていた。

雲がなければ古墳の前からも富士山が望めていた。