墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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野火止用水・平林寺堀 埼玉県新座市野火止

今回は新座駅から平林寺の周囲を歩いたときの様子。

 

新座市産業観光協会が推奨するこちらのコースを、遠回りと知らずに辿っていた。

http://www.niiza.net/sansaku/course01/

 

駅前のロータリーから、水の流れる散歩道が続いていた。

 

途中何本か道路が横切るが「ふるさと新座館」のある公園まで、気持ちのよい遊歩道が続いていた。 

 

ふるさと新座館で右に曲り、歩道橋で大通りを越えると野火止公園。そこから本物の堀が現れた。

 

堀に沿った木々が色付いていた。このあたりで左に「平林寺近道」という案内板があったが、あえて近道を行くこともないだろうと思って直進してしまった。

 

 堀の北側に広がっていたニンジン畑。

 

堀の方に枝を伸ばした柿の木。

 

その先に平林寺の境内林についての説明板があった。 

国指定天然記念物 平林寺境内林
新座市野火止3-1078ほか 昭和43年5が卯t28日指定
この林は、東京近郊の武蔵野の雑木林が減少の一途をたどっている現在、広い面積にわたって自然の残されたものとして貴重であり、境内を中心とした約56haが、国の天然記念物に指定されています。
林は日本の代表的二次林であるコナラ・アカマツ・エゴノキ・クヌギ・クリ・イヌシデ・モウソウチクなどの林から成っており、林床にはアズマネザサやクマザサが環境の変化に応じて優占しています。
またここは県内平野部における屈指の鳥類生息地で、カケス・アカハラ・ルリビタキ・アオゲラ・キジバトなど約60種が、繁殖地あるいは中継・越冬地として利用しているのが見られます。
平成5年3月 文化庁・埼玉県教育委員会・新座市教育委員会

 

このときには、このあたりに境内への入口があると思い込んで歩いていた。

 

堀の左(南)側が平林寺境内だが、入口がある気配がない。

 

途中に何ヶ所か、野火止用水についての解説板があった。 

埼玉県指定史跡 野火止用水
昭和19年3月31日指定
武蔵野のうちでも、野火止台地は特に高燥な土地で、自然の水利には恵まれませんでした。川越城主松平伊豆守信綱は、私領であるこの地方を開発するため、江戸の上水道である玉川上水を完成した功績により、玉川上水から三割の分水許可を得て、承応4年(1655)野火止用水を開削しました。工事は家臣の安松金右衛門に命じて行われ、当初東京都下の小平市小川町から新河岸川までの約25kmについて開削しました。のちに新河岸川に、いろは四十八の樋を架けて、宗岡の水田地帯をうるおすようになりました。また、寛文3年(1663)岩槻の平林寺を野火止に移すと、ここにも用水堀を開削して引水しました。
幹線水路は、本流を含めて四流あり、末端は樹枝状に分かれています。支流は通称「菅沢・北野堀」「陣屋堀」「平林寺堀」と呼ばれています。
用水敷は、おおむね四間(7.2m)あり、水路敷二間を中にして、その両側に一間ずつの土あげ敷をもっていました。
水路は、地形的に高いところを選んで堀りつながれ、屋敷内に引水したり、畑地への灌漑に使われ、沿線の乾燥化防止に果たした役割はきわめて大きいものでした。
野火止用水の流れは、昭和38年頃までは付近の生活水として利用されていましたが、急激な都市化の影響により、水は次第に汚濁し、流れに泳ぐ魚や用水で遊ぶ子供たちの姿をみることはできなくなってしまいました。
そこで昭和49年度から、東京都と埼玉県・新座市で復原・清流復活の事業に着手し、本流と平林寺堀の一部に清流を復活させました。
平成元年3月 埼玉県教育委員会 新座市教育委員会

 

ずっと先まで見えるが入口がない。

 

平林寺境内に広がる自然林は柵で囲まれていた。このあたりでスマホマップをきちんと見て、 境内周囲を一回りしなければならないことを知った。

 

紅葉もあったので気分よく歩いた。が、ここから先、平林寺総門までは意外に遠かった・・・

 

野火止用水の歴史は新座市のサイトにも詳しい。

http://www.city.niiza.lg.jp/site/bunkazai/nobitomeyousuiwoaruku.html

こちらは小平市のサイトの解説。

http://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/006/006180.html 

 

読者登録をさせていただいている「散歩の途中」さんの過去記事に、玉川上水から用水を辿ったエントリがあったことを今回発見しました。

http://miwa3k.hatenablog.jp/entry/nobidomeyosui_1