墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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旧相互無尽会社本社(日本タイ協会) 矢口書店・古賀書店 東京都千代田区神田神保町

近代建築探訪アプリ「東京モダニズム」を久々に見ていたら、神保町に印があったので東京近代美術館からの帰りに行ってみた。

 

旧相互無尽会社本社(日本タイ協会)

 

地下鉄神保町駅の近く、靖国通りから古本屋街を南に入ったあたり。

 

無尽(むじん)会社は明治期に増加した庶民金融で、一定額の掛け金を加入者から募り、抽選や入札などですべての加入者に順番に給付するもので、江戸期から「無尽講」や「頼母子講(たのもしこう)」として大衆化していたという。
大正期に免許制となって戦後には相互銀行へ、さらに現在の第二地方銀行へとつながっているとのこと(下記の「日本大百科全書」の解説より)

https://kotobank.jp/word/無尽会社-641655

 

昭和4年(1929)の竣工で、設計と施工は安藤組。スクラッチタイルが美しい。

 

現在は財団法人日本タイ協会の事務所となっている。

http://nihon-thaikyokai.go-web.jp/tabid/96/language/ja-JP/Default.aspx

 

玄関上の窓は3階と4階が一続きで、張り出しのデザインも凝っている。

 

1階窓のアーチ、2階から4階の窓、階段室(?)の窓、屋上階の窓と、窓の配置に惹かれるものがあった。

 

2階から4階のフロアの窓上には、小さな換気口が設けられている。

 

北側は窓枠の意匠が特徴的。

 

鉄と石による頑丈な格子窓。かつての金庫部屋か?

 

基壇の石や、壁の下部に廻る縦に筋がはいった石貼りも見事だった。

 

その建物のある角から北側を見ると、そこにも魅力的な店舗があった。

 

靖国通り沿いにある、矢口書店と古賀書店。

 

夕陽を浴びるファサードの3階。

 

戯曲やシナリオも扱う矢口書店。

 

普通の書店では滅多に見られない、全集ものが並んでいた。