墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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竜塚古墳 山梨県笛吹市八代町米倉

前回のつづき。

加牟那塚古墳見学後は甲府盆地の南辺へ向かった。県下最大の甲斐銚子塚古墳(全長169m、前方後円墳)へは2013年夏に訪ねたことがあったので今回は時間の関係で立ち寄らず、そこから5kmほど東の3つの古墳へ向かった。

 

ナビに導かれて進んでいくと、桃畑に囲まれるように古墳があった(道路の先の右側)

 

墳丘をズームで。

 

西側には南アルプス。 

 

まさに桃源郷。

 

こちらは白い花。

 

 北西方向は吸い込まれるような眺め。右奥は八ヶ岳。左は南アルプス。

 

芝生を貼られた墳丘があった。説明文によれば、もとは上段が葺石で覆われていたそうだ。

 

現地の説明板。かなり色あせていた。

山梨県指定史跡 竜塚古墳(りゅうづかこふん)
竜塚古墳は、5世紀前半に造られた方墳(四角い古墳)です。墳丘の大きさは一辺約56mで、高さは7.4mあります。墳丘は幅約3mの平坦面(テラス)を挟んで2段に分かれています。上段は斜面全体が葺石で整然と覆われていますが、下段は土を盛りあげたままの状態でした。墳丘の周囲には幅約10mの周溝が廻っています。
被葬者は木棺に入れられ、墳頂に掘られた長方形の墓坑の中に埋葬されました。遺物は墳頂や周溝の中から土師器が数点出土していますが、副葬品と考えられるものは見つかっていません。
この古墳は、甲府盆地を一望できる丘陵上に立地しています。谷を隔てた東側の丘陵上には4世紀後半に造られた前方後円墳の岡・銚子塚古墳があります。竜塚古墳の被葬者は、岡・銚子塚古墳に葬られた豪族の後継者であったと考えられています。
山梨県内で築造当時に近い墳丘を残す方墳は竜塚古墳だけで、一辺56mという大きさは県内の古墳の中で7番目になります。東日本全体でも56mを超えるような方墳は少なく、竜塚古墳は古墳時代前半期(3~5世紀)に造られた方墳の中では最大規模の古墳です。
平成22年3月 笛吹市教育委員会

 

この日の午前中に訪ねた、古墳時代後期の横穴式石室を持つ古墳とは異なり、古墳時代前期の「墳頂に掘られた長方形の墓坑の中に埋葬」する竪穴式なので、石室を見ることはできない。

 

古墳の景観を回復する工事が進行中。「狐の巣穴の埋め戻し」作業も。

 

芝生養生中の部分を避けて、墳丘に上がらせていただいた。

 

平坦で広い墳頂。祠は養生エリアの中にあった。

 

南側の眺め。富士山は山蔭に入って見えない。

 

西側、墳丘からの南アルプス。

 

北西側の眺め。

 

東側の眺め。

 

南東側には次の目的地、岡銚子塚古墳の墳丘を認識できた。

 

その左をズームすると、桜が覆いかぶさるような盃塚古墳。

つづく。