前回のつづき。
「橋の資料館」でビデオを見て、いざ出発。
この日は見学者6名に対し、係りの方も6名付いて万全の体制。
歩道を一列になって橋脚部へ向かう。
途中、円形金具が埋められた場所は、かつて橋が開いたときに歩行者が待つ先頭を示すラインだった。奥に信号機が残り、その後ろに見えている通路上の建物が「運転室」。
勝鬨橋は川中左右2ヶ所に橋脚があり、それぞれに道を挟んで塔屋が乗る。
その間の道路下に、橋を跳ね上げる機構が隠れている。
(橋の資料館にある模型)
4つある塔屋のうち、橋の資料館に最も近いところ(築地市場側)が運転室。
運転室に入る前に、まず橋の中央部へ。
上部の枠は都電の架線用。開閉していたころは橋の上を都電が通っていた。
明かりは点くようになっているようだ。夜景も撮ってみたい。
中央の接続部分。
交通量が多く、このあたりは常に結構揺れていた。
河口側には「築地大橋」
橋は2014年に架かり、名称もその年に決まっていた。
一気に大型クレーンで橋を架けた様子はこちらに。
空に浮かんだ2600トンのアーチ橋、隅田川河口に架設 :日本経済新聞
ズームで。橋は架かっているが、右側(築地市場側)が膠着状態。
すでに下流側を通れる船の高さに限度があるので、最近のCMのように勝鬨橋を可動させる意味はなくなっている。
行き来するのはこのようなタイプ。
水上バス・東京湾クルーズ | 東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)
少し戻って、柵の中のバルコニー状のエリア・特別見学コースへ。
そこから見た、築地市場・橋の資料館側。
対岸の月島側。
川面。少し先の尖った曲線が気持ちよい。
上を見上げて。右奥は聖路加タワー。
外階段で運転室へ。
それほど広くはない運転室には機器類がびっしり。大き目の窓からは橋の様子も良く見える。
こちらは橋の傾きを示すもの。あとでわかったが特異な針の形は実際の橋側面を模していた。
こちらも橋の角度を表示する大型メーター。開ききると70度。岡原計器製作所とあった。
今でも動きそうなメーター、スイッチ類。
スイッチは誤動作がないように「引っ張ってON」という機構だった。
右のハンドルを手動で回して相手方のベルを鳴らす黒電話。
側面の配電盤やメーター類。橋の資料館の2階にあったものを同じような仕様。
背後にも配電盤がびっしり。今ならボタン一つで済みそうだが、何かの場合に備えるなにか、などさまざまな事態を想定した機構だったのだろう。
なかなかの危険と背中合わせ。
「昭和十四年 電気設備 小穴製作所」とあった。
天井の方位板は風向計の名残だそうだ。
短いが充実したひと時を過ごし、今度は運転室下の入口から橋脚内へと向かった。
つづく。