雨の土曜日、9/3にリニューアルオープンした恵比寿の東京都写真美術館(Tokyo Photographic Art Museum)へ。
3Fと2Fで開催中の「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展を見た。
3Fには「海景」などの写真もあるが、杉本博司が集めたさまざまなコレクションと、それらが33のコーナーに分かれて展示されている場所に掲げられた原稿用紙1枚ぐらいの分量の文章が掲げられていた。
どれも「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」から始まる、人類文明の終末が書かれている。
杉本博司による、理想主義者、比較宗教学者、コンテンポラリー・アーティストなど33の立場からのテキストを、現代日本の著名人が手書きで記している。
33通りのシナリオで人類が滅んでいった過程を、その証拠品のような展示物とともに”味わう”ことができて大変興味深かった。
2Fでは大部屋が2つに区切られ、片方では「廃墟劇場」、もう片方では「仏の海」のシリーズの展示。
廃墟劇場はアメリカ各地で廃墟になった劇場にスクリーンを張り直し、映画作品一本を長時間露光で撮った作品。スクリーンは真っ白だが朽ちた舞台周りはくっきり写っている。解説にはその際に映した「渚にて」など”滅亡系”の作品が記されていた。
「仏の海」の部屋は、モノクロでほぼ原寸大にプリントされた三十三間堂の千手観音が並ぶ荘厳な空間となっていた。
「個人の死」は、「それでも(その血脈の、或いは人類全体の)DNAは続く」という思いで乗り越えられるのでしょうが(想像です)、未来に起こる可能性のある「人類の死」(或いは「生物の死」?)はどう思えばよいのか、などを考えさせられる”ひととき”になりました。
2階から吹き抜け下のミュージアムショップ。
恵比寿駅から濡れずに行けますが、グーグルマップでは目黒駅からも徒歩11分と出ました。赤い玉は日の丸自動車学校。
この時は同じガーデンプレイス内にある「エビスビール記念館」へも行ってみました。
中に入ると広い吹き抜け空間があってビールが飲めます。500円で40分の試飲つきのツアーがありましたが、ビアホールで飲むほうを選択。一杯400円でおいしいビールをいただきました(6種類あります)
記念館の入口に大きな銅像がありました。
サッポロビール中興の祖の馬越恭平(まこしきょうへい)
馬越恭平 - Wikipediaでは「日本のビール王」と、現地解説板では「東洋のビール王」と呼ばれたとある。
1899年に銀座に初めてビアホールを造ったのは、このかたのアイデアだったそうです。
日本初のビヤホール誕生 | サッポロビール物語 | サッポロビール