前回のつづき。
野田市郷土博物館の斜め前に、重厚な日本家屋の玄関があった。
大正13年頃に建てられた旧茂木佐平次邸が、昭和32年から市民会館として使われてきている。
登録有形文化財。部屋の使用は有料だが見学は自由にできる。利用料も低額。
入口の案内図。建築面積494㎡もある。玄関と廊下の黄色い部分とオレンジの部屋を見学できる。
そのまま自由に入るのがためらわれるような玄関。
玄関棟の幅広い廊下。
廊下沿いに見学させていただいた。
窓はきれいに磨かれている。
利用中の部屋の襖の向こうから、句会の声が聞こえていた。
中庭の眺め。
現役の台所。北側だが窓が多くて大変明るい。
タイルや漆喰壁、そして天井も美しい「主人風呂」
風呂のとなりの「更衣室」
更衣室の床面の木組み模様。
庭に面した廊下は広く、畳敷きもあった。このあたりの部屋では時代劇の衣装を来た方々が撮影会を行っていた。CMやドラマの撮影、将棋タイトル戦の対局会場にも使われるそうだ。
下記のブログによれば「天皇の料理番」第10話でも使われたよう。
『天皇の料理番』ロケ地・撮影場所/パリ、二条離宮、華族会館、篤蔵の実家、宮内省大膳寮など - ドラマ視聴率&ロケ地、撮影地まとめ!!!
ガラスは横からみると波打つ古いタイプで、そんな点にも公共施設となって60年も経ても大事に使われ続けられている印象を持った。
主屋の後は庭園も見学した。
刈り込まれた芝生が気持ち良い。以下はいただいたパンフより。
庭園は建物と同時に築造されました。広く風格のある前庭、複数の座敷に面するようにつくられた流れの庭、かつて存在した書院に面して眺めよく造られた大泉水などがあり、近代の大規模邸宅にふさわしい構成です。
緑が濃い時期だったが春や秋は華やかになりそう。
茶室「松樹庵」は明治初期の築造。炭を使った茶会も催すことができて、利用もできる(室料は有料だが茶道具貸出しは無料)
主屋の松の間あたり。
この庭園は千葉県で初めて国登録記念物の指定を受けている。
つづく。