墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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ボッティチェリ展 @東京都美術館 上野

上野の東京都美術館で開催中のボッティチェリ展へ行きました。

会期は1月16日から4月3日で、9:30~17:30(金曜は20:00まで)の開館。大人1600円。

 

「書物の聖母」の部分。館内の柱に掲示されたポスターより。

 

ポスター全体。

書物の聖母は1482-83年の作。ミラノにあるペッツォーリ美術館が所蔵。

ペッツォーリ美術館は下記の本で知って惹かれた邸宅美術館。機会があれば現地で見てみたい。

「邸宅美術館の誘惑」 朽木ゆり子著 #(遠くの)地元発見伝 - 墳丘からの眺め

 

ボッティチェリは昨年もBunkamuraで「日本で17点が揃うのは初めて」という展覧会でも見ました。。

「ボッティチェリとルネッサンス フィレンツェの富と美」展 @渋谷 - 墳丘からの眺め

 

今回は20点以上が世界各地から集まる「一大回顧展」になっています。

東京都美術館の公式サイト

サンドロ・ボッティチェリ(1444/45-1510)は、優雅で美しい聖母や神話の女神を描いた画家として知られます。その作品は多くが板に描かれ、きわめて繊細であるため、まとまった数の来日はこれまでに叶いませんでした。日伊国交樹立150周年記念として実現する本展は、フィレンツェをはじめ世界各地から20点以上ものボッティチェリ作品を集め、その画業を一望する大回顧展です。

 

フィリッポ・リッピの工房で修業を積み、生涯のほとんどをフィレンツェで過ごしたボッティチェリは、メディチ家の画家として名を馳せ、大型の祭壇画から私的な神話画まで、幅広い主題の絵画を手掛けました。同時代の芸術家たちが、遠近法や明暗法を駆使した自然主義的な表現に向かうなか、ボッティチェリは中世美術を思わせる装飾的、象徴的な様式を貫き、独自の絵画世界を作り上げます。本展においては、初期から晩年までの宗教画、神話画、肖像画を通して、ボッティチェリ作品の特徴と魅力を紹介するとともに、師のフィリッポ・リッピや弟子のフィリッピーノ・リッピの作品をあわせて展示し、15世紀フィレンツェにおける絵画表現の系譜をたどります。

 

特設サイトでは美しい作品画像の他、画家ボッティチェリに関する詳しい情報が得られます。

日伊国交樹立150周年 ボッティチェリ展

 

”目玉”作品は「書物の聖母」の他にも、 「ラーマ家の東方三博士の礼拝」(1475-76年頃、ウフィツィ美術館)や「書斎の聖アウグスティヌス」(1480年頃、フィレンツェ・オニサンティ聖堂)、「美しきシモネッタの肖像」(1480-85年頃、こちらは丸紅が所蔵)など幾つもあります。

個人的には、晩年の作品「聖母子と洗礼者ヨハネ」(1500-05年頃、フィレンツェ・パラティーナ美術館)の、バランスをぎりぎり保ちつつ大きく屈曲する聖母子像に惹かれました。

 

またボッティチェリが師事したフィリッポ・リッピや、その息子でボッティチェリの弟子であったフィリッピーノ・リッピの名作も数々並ぶ豪華な展覧会でした。

 

 

本展は日本とイタリアの国交樹立150周年を記念していますが、今年は他にも見ごたえのある展覧会が開催されます。

 

「レオナルド・ダ・ヴィンチ」展は現在開催中(4/10まで)

年齢的にはボッティチェリよりダ・ヴィンチのほうが7、8歳若い。

「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」展 @江戸東京博物館・両国 - 墳丘からの眺め

 

来月からは「カラヴァッジョ」展が上野で開催(2016/3/1~6/12)

見どころ | カラヴァッジョ展 CARAVAGGIO

日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展|今後の展覧会予定|国立西洋美術館

 

7月からは六本木で「アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」展(2016/7/13~10/10)が開催され、ジョヴァンニ・ベッリーニ、ティツィアーノ、ヴェロネーゼなどの作品が来日。

国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO

 

50年に一度(?)の貴重な機会です。