墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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新日本風土記「廃墟」 NHK-BSプレミアム 再放送2/4・2/7

1/30の放送を録画で見ました。

2/4(水)AM9時、2/7(土)AM6時に再放送があります。

数々の廃墟が、そこと関わった人(関わっている人)へのインタビューと合わせて、オムニバス形式で紹介されていました。

新日本風土記

上記NHKのサイトより転載。

朽ち果てた柱、錆びたドアノブ、草木に覆われた残骸...
近代日本の発展の礎となり、時代の移り変わりとともに役割を終えた建造物、「廃墟」。荒れ果て、打ち捨てられ、物悲しさ漂うが、映画や小説の舞台となり、またこの地を巡るツアーが開かれるなど、いま静かに廃墟ブームが起きている。
戦後の復興を支えた炭坑都市、雲上の楽園とまで呼ばれた東洋一の硫黄鉱山、バブル経済の崩壊で夢と消えたテーマパークやリゾート施設、ダムに沈む日を静かに待つ温泉街。
戦後70年、日本人が何を夢見、何に破れ、捨て去ったのか、列島縦断「廃墟」の旅。

<オムニバス項目(予定)>
●摩耶観光ホテル(兵庫県)〜 探訪・日本一美しいといわれる、廃屋
●軍艦島(長崎県)~ 元島民たちが今も抱くふるさとへの想い
●川原湯温泉街(群馬県)~ ダムに沈む温泉で、灯をともし続ける一軒の宿
●小与島(香川県)〜 戦国時代から続いていた石切場の廃墟
●化女沼レジャーランド(宮城県)~ 今も遊園地再建を目指す男のロマン。

 

1話目の摩耶観光ホテルで「女子的産業遺産探検」の著者、前畑温子さんが夫婦で出られていました。

ちなみに前畑さん達は、ツアー・イベント - NPO法人 J-heritage (ジェイヘリテージ) も主催されています。いつか参加してみたいです。

 

麻耶観光ホテルは、廃墟界では有名のようで検索すると沢山ヒットします。「マヤカン」の通称までありました。

 

何話目かにあった名村造船所跡も面白そうでした。だだっ広い屋内スペースの床一面に1/1スケールの船の設計図の跡が残されています。「廃虚」というより「近代化遺産」ではないでしょうか。月一のツアーで見られるようです。

 

番組全体を見て、かつて「非日常の幸せな時を過ごしに人が集った」ホテルや遊園地のケースでも、「日常の暮らしがあった」団地・軍艦島や松尾鉱山のケースでも、残存物の”消えかかった余熱”から、かつての賑わいを想像することが廃墟探訪の魅力のように思えました。

 

 平日は明治の地形図を読んで休みには廃道をやぶこぎする「廃道ガール」さんは、「かつて誰かが誰かのために命をかけて道や隧道をつくったことにぐっとくる」とコメントしていましたが、実際にその場を訪れて、「かつてそれをつくった人に気持ちを合わせられること」も魅力の一つですね。単独行は非常に危ないと思いましたが。

 

打ち捨てられれば「廃虚」で、整備されれば「遺跡」になり(廃虚も遺跡もruins)、宝として次代に相続していくものになると遺産(heritage)になります。

 

お墓は廃墟とは言わないでしょうが、ほったらかしの古墳(古代の土木遺産!)は廃墟のようであるので、ぜひすべて遺跡に、さらには遺産にしていただきたいと思います。(番組の内容から離れてしまいました・・・)