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墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

「印象派の水辺」 赤瀬川原平著

芥川賞作家でもある赤瀬川原平氏”選”の画集。

手に取るのに程良い大きさ、軽さ。

[新装版] 印象派の水辺

[新装版] 印象派の水辺

 

 

モネとシスレーが多く選ばれている。

”筆触(タッチ)”のクローズアップを、まるで”布の見本帳”のようにまとめたページがあって思わず見入ってしまった。

 

一番”印象に残った”のは下記の部分(94頁)

印象派を通過した20世紀以降の絵画は、さらに画家個人の意思があらわとなって、自然描写という歯止めもなくなり、筆触は最大の自由を求めて飛び跳ねていく。抽象絵画表現の自由の天国であるはずなのだけど、何故か自由の嬉しさが感じられないのはどうしてだろう。むしろ自然描写に結びついた印象派の絵の筆触の方に、自由の嬉しさを感じるのは何故だろうか。自由というのは与えられると消えてしまう。印象派の絵の筆触には、みずからそれをつかもうとする力が放つ輝きがあるのだ」

 

たった2百数十字で、印象派と現代絵画の本質が語られているように思いました。