墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

「使える失敗学」 畑村洋太郎著

 東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会・元委員長である畑村氏が「失敗学の膨大な研究成果の中から、はじめて個人レベルで使えるものをまとめた」本。

著者は、成功者たちはみな「大きな失敗を的確に予防し、小さな失敗を活用して成功を手にし」、成功できない人たちは「全く逆のことをしていた」という。

図解 使える失敗学 (中経出版)
 

 章立ては4つ。

1:失敗に負けない人になる(失敗からの回復)

2:失敗を分析できる人になる(失敗の基礎学)

3:失敗を創造に変える人になる(失敗から創造へ)

4:失敗を活かせるリーダーになる(失敗学応用編)

これまでの著者の本とちがう点は、個人に焦点があたっているので、1のような項目があること。

失敗したら、人の力を借りて元気になろうとか、失敗で失われたエネルギーと自発性を取り戻すための方策として、①逃げる、②他人のせいにする、③おいしいものを食べる、④お酒を飲む、⑤眠る、⑥気晴らしをする、⑦愚痴を言う、の7つを説いている。

挑戦せずに失敗もしないうちから上記7点ではだめでしょうが、周りに失敗した人がいるときに何よりも大切なことは「失敗を苦にして人が死ぬ」ことを防ぐことだと明言されていて、さまざまな経験をされた著者の深いことばだと思いました。

 

失敗学応用編では、企業風土を改革するための4つの文化についてで、①自ら意思決定し挑戦する文化、②コミュニケーションする文化、③マニュアルを磨く文化、④2.5人称の視点の文化、というまとめがありました。

詳細は読んでいただかないとわからないと思いますが、①②④に③が並列ではいっている点が、自分にとっての気づきになりました。

読んだ内容を忘れずに、参考にさせていただきたいと思います。

 

国レベルの組織における失敗は、こちらの本になると思います。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

 

 上記の本は何年も前に読んだきりですが、特に組織に属する人には何年経とうが必読の書だと思います。再読しないと・・・