前回のつづき。
講演会の後、展示室を見学した。
なお、このセンターでは、非常に充実した情報量の豊富なHPを作っていて、「電脳展示室」では個々の展示物の解説もある。見てから行くか、行ってから見るか、ですが。
http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/tenji/tennji02.htm
縄文時代の「まつりの道具」 土偶や石棒などが並ぶ。
特異な形の「釣手土器」 何に使ったのか想像をかきたてられる。
手のひら大の「イノシシ形土製品」
能満上小(のうまんかみこ)貝塚集落の晩期中頃の住居跡から出土。極めて精巧につくられた写実的なイノシシで、全国でも他にほとんど例がないそうだ。
ピントがずれてしまったが、タレ目で、笑っているような顔。
解説 http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/tenji7.htm
弥生時代中期の壷形土器。
端正な形といい、幾何学的な彩色模様といい、弥生式土器の美しさにも惹かれる。
人面付土器 弥生時代中期後半 三島台遺跡 高さ18cm
郡本4丁目26番の畑で耕作中に発見されたもの。もの言いたげな表情、衣服や装飾品の表現に思わず見入ってしまった。
横から見ると、鼻が結構高い。
「現代の作品」と言われても通じそう。
「不時発見の単独出土例であるため、産状や関連遺物の詳細が不明である点は、資料の用途や編年的位置づけを難しくしているが、本資料の示す諸特徴は、我が国の人体造形の歴史的変遷を跡付けるうえで欠かせない、稀少な資料であることを示している」との説明書きがあった。本当に貴重な「作品」だと思う。
解説 http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/tenji44.htm
神門3号墳から出土した手焙り形土器。中に火を灯し、葬儀の儀式で使ったと考えられるそうだ。
解説 http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/tenji9.htm
稲荷台1号墳から出土した、王賜銘のある鉄剣のレプリカ。
山倉1号墳から出土した人物埴輪。
横穴式石室の前で古墳の外を向いて一列に人物埴輪群が並べられていた。人物は皆タレ目だそうだ(展示は一体のみ)
解説 http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/tenji56.html
形や表情、土の素材分析や表面の「ハケメ」から、埼玉県鴻巣市にある埴輪窯群の生出塚(おいねづか)遺跡で焼かれて運ばれたことがわかっているそうだ。
イノシシ形埴輪 浅間神社古墳周溝から出土(右隣のシカ形も)
リアルな展示室も充実しているが、ウェブサイトでは「考古学研究室」に「古墳時代マップ」があったり、
http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/map/Smap10.htm
「研究ノート」や「遺跡の深層」では、講座で触れられた「中台遺跡における竪穴建物の形態変化」の詳しい解説等がある。
http://www.city.ichihara.chiba.jp/maibun/isekimore41.htm
貴重な報告書等をpdfを読めるし、リンクも充実しており、素晴らしいサイトだと思います。