墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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鳳明館、炭団坂、朝陽館本家 本郷の木造旅館と坂

前回のつづき。

鳥の目で見ていたら虫の目でも見たくなったので、展望台を下りたら再び菊坂界隈へ向かった。

胸突坂を上って振り返ったところ。この坂の勾配はきつい。

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上った先に鳳明館がある。 

 

・鳳明館(ほうめいかん) http://www.homeikan.com/

本館は登録有形文化財。

ちなみに建造物の有形文化財は全国9643件、東京都には330件ある(千葉県は167件)

文化庁 http://www.bunka.go.jp/bunkazai/shoukai/shitei.html

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 本館と台町別館とが小道を挟んで向かい合う。塀が味わい深い路地。

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瓦屋根の玄関。宴会のみプランもある。

 

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旧町名の説明板もあった。菊畑が多かったので菊坂、台地の上が菊坂台町だった。

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台町から梨木坂を下りて菊坂に合流する。梨の大木があったという説に加え、「この坂のあたりから菊畑がなくなるので、「菊なし坂→なし坂」となったという説もあるそうだ。

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梨木坂を下りて振り返ったところ。微妙なS字カーブ。

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菊坂の通りを渡って、前回見逃した炭団坂(たどんざか)へ。

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説明板もある。炭団売りが多かったから説と、急な泥坂でころがり落ちると炭団のようになったから説があるようだ。

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炭団坂の上から。今は歩きやすい階段。

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 炭団坂の上、南側に真砂中央図書館と文京ふるさと歴史館がある。歴史館の隣に日本家屋が。検索したら秩父セメント創業者の諸井恒平氏の邸宅で明治39年頃の築造、日本煉瓦製造株式会社の重役でもあったので、床下に湿気対策に煉瓦を敷き詰めてあるらしい(非公開)

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この界隈には木造アパートも残っており、昭和の風情が色濃く漂う。

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鐙坂(あぶみざか)も再訪した。

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あらためて見ると、大谷石の石組みも効果を発揮していることに気づく。説明板は「金田一京助・春彦 旧居跡」

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このあと「真砂坂上」の信号で東富坂を渡り、御茶ノ水まで歩いた。道沿いのクスノキ。説明板には「幹周り8.5mで、文京区内で一番大きな樹木」とあった。マンションの高さに負けまいとしているよう。「一番」が小石川植物園でなく道端にあるとは。

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煉瓦塀に囲まれたスダジイも。

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スダジイを右折すると「朝陽館本家(ちょうようかんほんけ)」があった。

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旅館のHPは見当たらなかったが、旅行会社のサイトで口コミは多く書かれているので、利用者は多いようだ。

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建物の南北の一辺は50mくらいある。航空写真ではEの字形。

こちらのブログに室内の写真があるが、懐かしい雰囲気の旅館。

http://www.kimajime.com/archives/52050808.html

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周囲は高い建物に囲まれている。通りを挟んで南側のマンションは大迫力だった。

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上の階で床面積が広がる感じが、産業遺産の写真集で見た筑豊炭田のような。

http://shonanvil.exblog.jp/6908127

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壱岐坂を渡って南のブロックに行くと、さらに昭和な建物が続く。こちらはアトリエだったか。

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こちらは病院。

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そして昭和一高の横の坂道を下っていく。途中で振り返ったところ。

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そのまま下っていくと外堀通りに到達。振り返ったところ。右に小公園。

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外堀通り沿い、小公園の入口に「お茶の水坂」の説明板があった。外堀工事とか湧き水とか神田上水の大樋とか興味深いが、深みにはまりそうなのでこの辺りで・・・

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