墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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DIC川村記念美術館 にわのわ マーク・ロスコ 千葉県佐倉市

前々回のつづき。

「印旛郡市文化財センター」へ行ったあとに、DIC川村記念美術館へ行った。

こちらにはマーク・ロスコの素晴らしい展示部屋があるので、時々伺う(といっても年に一度行くか行かないかですが)

到着は15:30くらい。閉館間際で空いているだろうと思ったら、なぜか大賑わい。

 

この土日(5/31、6/1)で「にわのわ アート&クラフトフェア チバ」が開催されていた。

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千葉出身、現在または過去に千葉在住、職場が千葉など「千葉県に愛着をもつ作家」によるクラフトフェアだそうだ。

http://niwanowa.info/

200名を超える応募者の中から82名が選ばれ、さらに推薦作家10名を加えた計92名の作家による展示・販売。

アート部門2名、クラフト部門では陶磁器35名、ガラス9名、木工・漆10名、皮革6名、染織・布15名、金属8名、その他ジャンルから7名と、バリエーションにとんださまざまな種類の作品が並ぶ。

 

普段は彫刻(ヘンリー・ムーア)が1点佇むだけの芝生の広場が大賑わい。さまざまな年代層だったが、若い人が比較的多かった。

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芝生の手入れが行き届いているので、歩いていて気持ちがよかった。サンダルを脱いで裸足で歩いている人もいた。

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 見ているだけで面白かったが、目に留まったのは下記の磁器。

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真っ白な磁器に、藍色の線で絵付け(象嵌)されている。小さなスペースに描き込まれた線が磁器の白さを引き立たせていて涼しげ。

 熊本充子さんという作家さんの作品だった。2200円のぐい飲みを2個購入。

下記のように、各テントには、出展者と千葉県との関係が書かれたカードが掲げられていて興味深かった。

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「よい買い物」をしたと思えると、よい記憶が残る。

 

DIC川村記念美術館は16:30まで入館可。

公式サイト

http://kawamura-museum.dic.co.jp/index.html

DICは旧大日本インキ化学工業、創業時(1908年)は川村インキ製造所。

オーナー企業だったからこそ収集できた素晴らしいコレクション。

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館内は空いていて、ロスコ・ルーム(マーク・ロスコのシーグラム壁画による一室)は貸切状態だった。

シンプルだが深い奥行きが感じられる絵だと思う。部屋壁全面に7枚揃っていて圧巻。

下記はWikipediaより転載。

・・・そしてニューヨークのシーグラムビルのレストランの壁画を依頼され、約40枚の連作(シーグラム壁画)を制作した。しかし友人に譲った作品が売りに出されるという事件をきっかけに、自分の作品が世間に理解されていないと考えるようになり、前渡しされた購入金を全額返却して納入を拒否した。その後、いくつかの美術館が作品の買い取りを申し出たが、ロスコが全部を一つの空間で展示することにこだわったため難航し、結局彼の死後、世界の3つの美術館(ロンドンのテート・モダン、ワシントンD.C.のフィリップス・コレクション、千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館)にわかれて収蔵された。

 

レストランのための壁画であるのにチャペルのような雰囲気が漂う(本物のチャペルはヒューストンにある)

館内は撮影不可なのでリーフレットの複写(ぜひ実体験を)

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ここにはブランクーシの「眠れるミューズⅡ」という作品も展示されている。

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これを見たら、見てきたばかりの縄文時代の人頭形土製品が思い出された。

http://massneko.hatenablog.com/entry/2014/06/06/070000

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並べて展示することができたら、とても面白いと思います。

 

このほか山口長男(1902-1983)の企画展も、温もりの感じられる作品を見ることが出来た(~6/29)

 

美術館にいた時間は1時間もなかったが、充実した時間を過ごせた。

向かいの池では暑い中、2羽の白鳥が優雅に泳いでいた。

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※追記

その後、ロンドンで観たときは、ロスコ・ルームも写真撮影可でした。