大室公園の北側駐車場の目の前、広大な芝生の広場を見渡す位置にMー1号古墳がある。
子供たちが群がっていたり、中段で読書するお母さんがいたり、人を沢山寄せていた。
・Mー1号古墳 帆立貝型前方後円墳 全長37m(周堀含む)6世紀後半
「公園整備に先立ち実施した発掘調査(昭和63年)の結果に基づき、平成5年度に盛土と芝張りによって往時の姿を想像し、再現したもの」だそうだ。
「二列の石張り(鉄平石)は周堀の範囲を表しています。また、この下には発掘調査の終わった古墳がそのままの形で保存されています」とのこと。
芝生広場のゆるやかな斜面に立つ。
墳丘斜面の角度が結構ある。なので踏み跡が徐々に斜面を削っていったのだろう。たった20年でこのようになる? 他の古墳はきれいなので、ここが遊んで楽しい場所だからか?
後円部墳丘上。
後円部から前方部。切り通しのようだ。大勢が歩くとこうなってしまうのか、普通に土を盛っただけで「段築(だんちく)」を行わないとこうなるのか興味深い。
↓土木学会誌の記事
http://www.jsce.or.jp/journal/student/mukashi/201107.pdf
墳丘からは、北に赤城山の雄大な姿が望める。
南側は広大な芝生広場。フカフカの芝生は気持ちよかった。「古墳コンサート」にうってつけの場所ではないか。
ただし、時節柄なのか時折肥やしの匂いが漂う。お菓子はよいがお弁当は厳しい。
・Mー4号墳 全長20mほど
公園内の民家園入り口にある。斜面を石で葺いており石室入口前に埴輪も並んでいた。
最後に前二子古墳へ。中二子古墳と周溝を接するように隣り合うが、当古墳のみ大室公園の外になる。大きな周溝がありこちらも美形。石室も美しかった。
・前二子古墳 前方後円墳 墳丘長94m 周溝長148m 6世紀初め
案内板(と石室入り口)は南側、大室公園とは反対側にある。
上りやすい緩やかな傾斜。全体に穏やかな印象。
前方部上から南東側の眺めが素晴らしい。この方向に、お富士山古墳、広瀬川、さらに先に利根川がある。
後円部から北側。満開の桜が点々と展開する。
中二子古墳は近い。隣に眠っている感じ。
いよいよ石室へ。
中の石は小振りだが、玄門の石は迫力があった。
石室全長は14m近くある。センサーで点灯。ありがたい。副葬品も復元されている。全体にピンクっぽいと思ったら、ベンガラで赤く塗られていたそうだ。
開口部まで遠く感じる。出るとほっとする。
駐車場からも赤城の山塊が望めた。
続く。