前回のつづき。
万寿森古墳から北西1km弱に加牟那塚(かんなづか)古墳がある。
こちらも住宅地の中に忽然と現れた。
少し古い説明板。
山梨県指定史跡 加牟那塚(かんなづか)
甲府市千塚3丁目 山梨県所有 昭和43年2月8日指定
古くは金塚とも呼ばれ、直径約45m、かつては環濠もあったといわれる。古墳時代後期初頭(5世紀末~6世紀)に属する円墳である。
石室は横穴式で、南東に向き、羨道6.3m、玄室10.30m、高さ2.63mの規模をもつ。天井石は7枚の巨石を用い、奥壁には大きな一枚岩が使用されている。
この付近は千塚(ちづか)の名で知られるように、かつては多くの古墳があったが、現在では万寿森古墳ほかいくつかの小古墳が残されているにすぎない。
本墳は、御坂町の姥塚に次ぐ規模をもつ、本県の代表的な円墳である。
昭和55年3月30日
山梨県教育委員会 甲府市教育委員会
甲府市のサイトには6世紀後半の築造と考えられていることが記され、同時期に築かれた姥塚古墳に匹敵する県内で2番目の規模であり、「加牟那塚古墳を造った巨麻郡の勢力と、姥塚古墳を造った八代郡の勢力が拮抗していたことが推測されます」とあった。
姥塚古墳は4年前の夏、古墳巡りを始めたばかりの頃に訪ねた。
2013夏の旅1日目 姥塚古墳、甲斐銚子塚古墳、尖石遺跡、諏訪大社 - 墳丘からの眺め
奈良文化財研究所のサイト・全国遺跡報告総覧によれば、加牟那塚古墳からは、円筒埴輪・朝顔形埴輪家形、大刀形、盾、靫、馬、人物埴輪などが出土しているそうだ。
まずは墳丘に上がらせていただいた。
南方向をパノラマで。視界を遮るものがなく、とても素晴らしい眺め。
ズームで奥を。身延の方向か。
西方向は南アルプス。
再び甲斐駒ケ岳。
北岳を含む白峰三山(のはず)
そのずっと左にも雪をかぶった南アルプス。
北側も山。
東側。万寿森古墳がある方向。
カメラを持ちながら何度もぐるぐる回ってしまった。
足元のタンポポを避けながら下へ降りる。
大きな石室開口部があった。
羨道の正面から。
しっかり鍵が、かかっていた。
格子越しに。
フラッシュ+ズームで奥壁を。
昇寛さんのサイトで県立考古博物館主催の石室見学の様子を見ることができる。
こちらの山梨県のサイトにも内部写真と実測図がある。
山梨県/埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0383加牟那塚古墳
円盤型の雲があった。
石室入口の裏側から。
つづく。